富山市内で先代の建てた家とご自分の建てた家が2棟繋がっているお宅で、息子の結婚を機に自分たちの家を息子に譲り、先代の建てた家をリノベーションすることでご自身が住み継いでいくという作り手としてもとても共感のできる工事のご依頼を頂きました。先代の家で使われていたガラスを再利用するなど、思いの詰まったリノベーションとなりました。
施工面積/19.25坪
玄関はご夫婦2人分という事でコンパクトに。 冷気を止める役割もあるので仕切られた空間に。
玄関ホールから入ると本好きの旦那様のリクエストの大きな本棚があります。
以前あった中廊下は無くなりましたが、動線を区切り家具を配置しやすくなるように化粧柱と腰壁が設置されています。
大黒柱は化粧の木材で巻き、きれいにリメイク。 幕板も空間にアクセントを生んでいます。 2間続きの和室の面影はありません。
使い勝手の良い対面式のキッチンが付きました。 シンプルな空間にはこのくらい色を入れてもマッチします。
リビングに隣接して寝室があります。 風通しと視線を考慮して南北に窓を付けました。
寝室の脇にはウォークインクローゼット。
収納量は十分にあります。 奥のでっぱりは玄関の物置スペース。
寝室の奥にトイレ・勝手口・洗面・シャワールームが。
2人だけの生活なので掃除しやすいシンプルな水廻り。
浴槽は手間もかかるので不要との事で、シャワールームとなっています。
一番奥へ進むと子世帯の暮らす家につながります。
先代のガラスを利用したキッチンの吊戸棚。 一番目につくところに再利用品が来るのも施主様の思いが伝わります。
施工前:廊下から玄関
施工前:廊下
施工前:和室
施工前:再利用したいガラス
解体の様子。内装と床組をすべて撤去しました。
内部の床下はすべての柱を束石で支えている状態でしたので、ベースコンクリートを繋ぎ、布基礎で補強します。
新しい壁の下にも基礎が増設されました。
古い土台の上に柱や筋交いを取付け、金物でしっかりと固定します。
床下には湿気を上げないように防湿フィルムを敷き込みました。
古い土台の横に木を添わせ、床をまっすぐに作り直していきます。
サッシの取り付け時は防水シートをサッシの下に敷き込むことでサッシからの雨水の侵入があった場合でも水を外に出すように施工します。
水廻りで柱の足元が腐っていた為、柱の根継ぎを行いました。
床の断熱材を敷き込み、合板を貼り足元を良くします。
壁の断熱は発砲ウレタンの吹付を行いました。 改装の場合のみ採用する工法です。
天井下地を行い、天井の石膏ボードを張る様子。
壁の間仕切り下地をしてから、床を張る段取りで材料を上にあげています。
床材はオークのフローリングです。 しっかりと養生しながら貼り進みます。
キッチンの壁を起こし、カウンターなどの造作材を加工、取付しています。 大黒柱もきれいに突板が貼られました。
引き続き造作工事。 大工さんの腕の見せ所です。
シャワールームの内装はバスパネル。トイレとの仕切りはアルミの枠が入っています。
壁の石膏ボードが貼り終わった時点でキッチンが設置されました。
内装のクロス貼りの様子です。木の色が綺麗に見えてきました。
シャワールームのタイル工事です。まずは下地を作ります。
丁寧に目地を合わせて張り付けていきます。 器具付け、清掃を経て完成します。