ご夫婦とお子様2人の4人家族のお宅です。35坪とコンパクトながら、1階には4.5帖の納戸や物干し部屋も完備。小上りのリビングをはじめ、造り付家具を多く取り入れました。どこか懐かしさのあるご夫婦の思いがつまった落ち着いた空間になりました。
建築地/富山市
施工面積/35坪
自然豊かな風景になじむどこか懐かしさのある外観です。
玄関の戸は木製のオリジナル引戸。
無垢材の自然な形の引手が味わいを増します。
玄関に入ると正面に円窓。リビングからの光できれいに映ります。
玄関脇の引戸の奥には収納。
沢山の棚が取り付けられています。
玄関の先にはファミリーホール。階段やトイレがあるスペースです。リビングや玄関と分けることで、冷暖房の調整に有効な空間です。
居間は畳の小上り。円窓が玄関側。小上りの下はもちろん収納です。
居間のTV台は藤城工務所がストックしていた杉の1枚板を使わせて頂きました。
居間部分の天井は黒竹がとても似合っています。
キッチンから居間を見る。キッチンの床を一段下げて、キッチン・ダイニング・居間の目線を近づけました。
ダイニングの様子。この腰壁のタイルのイメージがこの家のデザインのスタートになりました。
キッチンはガスを使うという事もあったので、下がり壁を回して一つの箱のような空間にしました。お店のような見た目にも楽しいスペースです。
キッチンの食器棚はオリジナル造り付家具です。
キッチンの脇には奥様の事を考えて暖房が設置してあります。その上にはデッドスペースを利用して棚が。モデムやルーターをまとめます。
キッチンの横には4.5帖の納戸が。ストック品などの収納に助かりますね。
35坪でも工夫次第でこれだけの収納が取れます。
1階の奥にはサニタリースペースが。洗面台も造り付オリジナルです。壁の白く塗った板張りもいい雰囲気です。
洗面の横に物干し部屋。南向きで重宝します。
2階に上がると造作の手すりが照明に照らされてきれいです。
幅の広い踊り場。私のイメージは昔の学校の階段です。
この2階のホールにもどこか懐かしさを感じました。
2階ホールの南側には収納可能な物干しセットを大工さんが作りました。
各部屋にも収納を多めに設置してあります。
地盤の強度が十分に取れたため、基礎に着手です。ベタ基礎のベース部コンクリート打設の様子。
基礎の最終工程は玄関やポーチの土間打ちです。ポーチ柱が設置される部分をくりぬいて施工されています。
基礎完成の全景。外部配管も完了し、整地されました。
床の土台、断熱材が敷かれました。キッチンの床を他よりも下げて作る為、大引きが2重で回ります。
剛床の厚張り合板で床の下地が完成します。 上棟前に足元を良くすることで、安全な作業につながります。
上棟の様子。家のてっぺんに掛かる木が棟木(むなぎ)ですので、この時が正に上棟の様子となります。
軒裏はそのまま木を見せるので、屋根の下地となる板にはすでに塗装がされています。
下屋部分にある脱衣室には天窓から光を取り入れます。屋根の下地板と2階の壁に隙間があるのは、屋根と壁の内部に通気層を取るための隙間です。
上棟後は壁パネルの固定と、耐震計算による各種金物の取付です。この写真の金物はホールダウン金物というもので、基礎から伸びており、柱が地震時に引き抜かれる力に耐えるための金物です。
サッシの取付はサッシ廻りやサッシ本体からの万が一の漏水でも室内に被害が出ないように、防水紙で養生施工することが大切です。また、柱の上下には金物を取付け、パネルには気密防水テープを張りました。
屋根瓦も葺きあがり、外壁には防水シートが貼られました。
内部木工事の様子。天井の断熱材が貼られました。
その下に天井下地が作られていきます。
天井に何か取り付けたい場合は下地を貼り増しておきます。この下地は物干し金具の取り付け用です。
大工さんの造作材の施工。角度を合わせて丁寧に施工していきます。
ドアの枠が取付られていきます。薄壁用の枠を準備して壁を巻き込むことですっきりと見える仕上がりになります。
天井の板張り。濃い色の仕上とする場合は取付前に塗装をする必要があります。 杉板は塗装向きで、とてもきれいに色が出ます。
円窓の取付です。クサビ状の木などを使ってまっすぐに取り付けます。
造作家具の取り付けです。洗面所の壁は白く塗った木板。洗面台はフリー版で組まれています。
外壁は下屋部分はガルバリウム鋼板の立平葺き。その他の部分は窯業系サイディングにリシンの吹付となります。
足場が外された様子。落ち着きのある外観です。
内部の仕上工事です。円窓廻りは珪藻土塗り壁の櫛引仕上を採用。
ドア枠廻りのクロスは巻き込みですっきりと仕上がりました。 照明器具も取付られました。